【STACEY】 FACTORY MEETING 2019 #1

【STACEY】 FACTORY MEETING 2019 #1

今回はお休みを利用し、オーストラリアで2番目に大きな州、クイーンズランド・ゴールドコーストへ行ってきました。

この旅の目的はAUS本国の「 STACEY SURFBOARDS」と「STACEY JAPAN」が行うファクトリーミーティング2019へ参加する事。

今回、シェイパー「 LEE STACEY」 がヨーロッパへシェイピングツアーへ出かけているとの事で帰国のタイミングに合わせ、ファクトリーへ向かう事になりました。

日本からオーストラリアへ向かうフライトが9時間の深夜便。

「Boeing 787 Dreamliner」 その名の通り、静かなエンジン音と加湿される機内で、快適に睡眠が取れると聞いていたのですが・・・・

飛行機が苦手な僕は、あまり寝る事も出来ず、空港があるクーランガッタへ到着したのは翌日の早朝。

それでも、疲れ切った気分をリフレッシュさせてくれたのが、今回拠点になるステイ先でした。

大きなLDKと3ベッドルームで素晴らしいロケーションのコンドミニアムを用意して頂きました。

家のテラスからは、目の前のグリーンマウントからキラまでを一望。

グリーンマウントからスナッパーロックス・レインボーベイ・キラ・デュランバーへも徒歩圏内の素晴らし立地です。


RAINBOW BAY


GREENMOUNT


SNAPPER ROCKS


海水の透明度も抜群でした。


DURANBAH

次回は、「STACEY SURFBOARDS」もメインで採用しているフォーム「CORE INDUSTRIES AUSTRALIA」に訪問です。


【STACEY】 FACTORY MEETING 2019 #2 コアフォーム

オーストラリアは短期滞在になるので、空港から荷物を置き朝食を済ませすぐに向かった先は、シェイパーの「LEE STACEY」が愛用するブランクス「コアフォーム」の本社。

ツィードヘッドサウスに拠点を構える「CORE INDUSTRIES AUSTRALIA」

今回はステイシーサーフボードに関連するファクトリーとも細かいミーティングを重ね、僕も色々と勉強させて頂く事になります。

出迎えてくれたのは、昨年の来日時にお会いした社長のエリオット・ベムローズさん。

「CORE INDUSTRIES AUSTRALIA」内部には大きな工場と倉庫が併設されていて、大量のブランクス製造を行い、ここから世界中のサーフボードカンパニーやシェイパーへ送り出されているそうです。

AUS本社では、日本でほぼ見る事の出来ないフォームを熱発砲させる作業を特別に見せて頂きました↓

企業秘密の為これ以上写真は撮れませんでしたが、僕も初めて見る貴重な体験です。

釜から出てきたばかりのフレッシュなブランクスは、まだまだ暖くとても軽量です。

社長のエリオットさんが手際よく当て紙を剥がしていき、コアフォーム特有の真っ白なブランクスの誕生。

真ん中から綺麗にカットされたブランクスに、ストリンガーという心材を張り付付けていきます。

特殊なボンドで接着しロッカー(反り)を合わせ圧着固定し完成です。

世界各国の波に合わせ、ストリンガーも工場内に沢山ストックされていました。

長さもショートからロングまで多種多様です。

こちらは3枚の板を張り合わせ、世界的に流通量が多いプライウッドストリンガー。

このストリンガーが違う事で、サーフボードのフレックスや踏み込んだ時の乗り味が大きく左右されますから、ブランクスとストリンガーの組み合わせも最重要になります。

海外で販売されているサーフボードのフォームは現地の波に合うように選ばれているので、日本の波や日本人の脚力にミスマッチなのも納得できました。

「KIRI FLEX」made in Japan

その様なミスマッチを無くすために「STACEY SURBOARDS」と「STACEY JAPAN」では2018年から日本の波にマッチする材料とシェイプを追求し、シェイパーのLEEさんと協議の結果、海外では流通しない日本の桐を使用したストリンガー「KIRI FLEX」を日本正規品のみ選択できる様になっています。

日本の波に合う「KIRI FLEX」とは? ⇒ https://altoids-surf.com/contents/news/24771.html

日本の波に似たビーチブレイクで新しいストリンガーを使ったボードをテストしましたが、シェイプ以外での乗り味の違いが良くわかりますね。

「肉眼で見てはいけない」と言われる前に・・・じっくりと見てしまいましたが(汗) 強烈な光線を当ててブランクスに空洞や欠陥がないか念入りに検品。

元プロサーファーでもあるエリオットさん。愛用しているボードはもちろん「STACEY」でした。

コアフォーム工場スタッフの皆様、朝からありがとうございました。今日は日本人にマッチするブランクスや最新情報をたくさん勉強させて頂きました。

夕方、オンショアのデュランバーでボードテストを兼ねて皆さんとサーフ。

夏で水温が高いのでトランクスでOKですが、ウエットスーツを着ているのはクラゲ除け。


散歩していたら

スナッパーロックスへ向かうビーチウォークを歩いていたら・・・・

40cm以上はあるであろう大きなトカゲ?イグアナ?に遭遇しました(汗)

近づいても微動だにしないので、人には慣れているんだと思いますが、迫力ありますね!

グラッシングカンパニーにいた重量級のブルちゃん。

目が合うと首を振って突進してくる看板犬(笑)

オーストラリア滞在中は、午前中の早い時間から仕事が始まるので、毎日早朝に起床し波のコンディションをチェック。連日、強かったオンショア止まり、家の前はクリーンフェイスへ変わりました。

滞在3日目は「STACEY SURFBOARDS」のオフィスとシェイプルームへ行く予定です。

ファクトリーミーティングの前までに、渡豪に合わせて仕上げてもらった新しいストリンガーを使った「BLACK BEAR」のテストを終わらせたかったので、前日までにのデュランバーでテストライド。優人プロは「THE GRIZZLY」を使用。

そして、シェイパー「LEE STACEY」がヨーロッパへのシェイピングツアーから帰国したタイミングでカランビンにあるオフィスへ向かいました。

ステイシーアイコンのモチーフにもなっているガンダム風のロゴ、LEEさんが初めてスケッチしたというイラストも飾られていました。

ショールーム内には、ガンダムの玩具が所々にあるくらいLEEさんはガンダムフリークの様です(笑)

LEEさん登場。挨拶を交わしミーティングに入る前に、サンディングを終え仕上がったばかりのお客様のカスタムボードを自らチェック。

レール厚やボリュームを念入りに確かめていました。ちなみに紫色のオーダー用紙は日本からのオーダー品になりますので、これから日本へ発送されるそうです。

これまでサーフボードのビックカンパニーなどでは、生産本数が多くシェイパーが最終チェックができない事が多々ありますが、ボードの産みの親であるLEEさん自もチェックしてくれているので、販売している僕も安心です。

オフィスへ移動し、STACEY JAPANの内田さん・高橋優人くん ディラーの河合支部長と田邊さんと僕で、アルトイズのお客様はもちろん日本のユーザーさんへ、更に素晴らしいサーフボードをお渡しできる様に、長いミーティングが始まりました。

サーフボードのプロダクト管理や開発を行うマネージャーで高身長のリアム・ゲールさん。

まずは、各NEWモデルの特徴や、世界中のライダーがテストするプロトモデルなどをチェックしました。「これは日本の波にマッチするんじゃないかな?」と思うモデルも、実際に手に取る事でカタログデータで見えない所まで、細かく把握も出来ました。

内田さんも優人くんも英語が堪能なので、より細かい突っ込んだ話までしっかり行っていましたし、販売店の意向などをしっかり伝えてくれます。

こちらのスペースでは、ウェブサイトやフィルムメイキング、デザイン全般をネイト・ホワイトさんが担当。あのカッコいいSNSでの発信は彼が行っていたんですね!

ある議題をクリアーしたら、次から次へと新しい話に入って行きます。

こちらは日本でしかできない、新しいプロジェクトの形をLEEさんがイメージ。

小窓の向こうがLEEさんのシェイプルームになります。

長身のアダムさんと背伸びをして写真を撮りました。基本オージーはガッチリした人がほとんどなので同じサーフボードにはまず乗れない身長差と体格ですね。

その体格の違いも、日本人にマッチする見えないカスタマイズが更に重要だと再確認できました。

ミーティングはまだまだ続きます・・・・


毎日必ず・・・・

オーストラリアでは毎日スーパーへ買い出しに行き、フレッシュな食材を調達。

ランチ以外の朝と夕食は、毎日家のキッチンで料理をします。(僕以外・・・)

男だけのこういうのスタイル懐かしいですね(笑)

皆さん手際が良く、あっという間にバランスの取れたディナーが完成。

毎日、手料理ありがとうございます。 本当に美味しかったです!

そういえば・・・・家の玄関がエレベーターって(笑) たしかに合理的ですね・・・


【STACEY】 FACTORY MEETING 2019 #4 シェイプルーム

ファクトリーミーティングの前半では沢山の議題を話し合い、日本のユーザーさんに向けたベストなサーフボードを提供する事に焦点を置いて進めて行きましたが、後半に入ると新しいプロジェクトの話へ・・・・

それは、日本の波と日本人の体格などを考慮し、ステイシージャパンとLEEさん率いるオーストラリアチームが共同で、日本専用モデルを考案する事。

コンセプトを話し合うと・・・すぐにLEEさんはあるボードを手に取り、僕ら日本人の体形や脚力をチェックしイメージを膨らませていました。

沢山のモデルがある中、ヒントとなるモデルをみんなでリサーチしイメージをすり合わせていく感じです。

そのイメージをすぐにPC上でデザインし、いくつかのアイデアを提案してくれました。

スペシャルなモデルを開発するには妥協は許されませんので、シェイパーも悩みどころですが、かなり重要な作業を進めて行きます。

まだ、全てをお話する事は出来ませんが、ワクワクするプロジェクトが進行中です。

全てのテストが終わり、リリースする時期などは未定になりますが、日本限定モデル楽しみです!

ボードデザインの他に、ジャパンロゴなどネイトさんがその場でデザイン。

LEEさんもチェックし、いくつかのデザインを出しながら話し合いが進みます。

そして、いよいよシェイプルームへ

LEEさんのシェイプルームはとても綺麗に整理整頓されていました。

シェイプ待ちのフォームが沢山スタンバイしていますね。

シェイプしているのは紫色のオーダー用紙、ということは日本からのカスタムオーダー。

日本正規品のオーダーには、LEEさんが日本人用にカスタマイズをしているので、AUS国内に流通している同じモデルのサーフボードと仕上が異なります。

細かい事は店頭にてお話ができますが、「なるほど~」という日本専用のチューンナップが施してあるそうです。

確かに、AUSの波と現地人の体格の差は、誰がどう見ても違いが歴然ですからね。

なので、「なるほど~」が詰まった特別な日本からの正規オーダーは、一目でわかるように紫色のオーダー用紙で管理されていました。

もちろん、正規品はLEEさんが全て手掛けていますので、オーダー頂いている方々もご安心下さい!

黄色のオーダー用紙はチームライダーですね。海外から某ハワイアンからのカスタムオーダーも入っていましたよ。

LEEさんと写真を撮ってもらいましたが、わりと日本人に近い体格をされているので親近感がわきます。

元SOUTH AUS JUNIOR CHAMPIONという経歴を持ち、19歳の時に初めてのサーフボードを作り、様々な経験を経て本格的にシェイパーをしたのは24歳の頃。

ロゴにもなっているガンダムは人間がロボットを操作するという事を、サーフボードに置き換えて考える感覚が芽生え、ガンダムをイメージしたロゴを使用しています。

一般ユーザーでもトッププロでも、1本目から違和感なく乗れるボードに仕上げられるよう、常に心掛けているそうです。

「俺も若い頃は、お前みたい軽量な身体だったんだよ!haha・・・」って笑ってましたが、僕とあまり年は変わらなそうなLEEさんでした(笑)


【STACEY】 FACTORY MEETING 2019 #5 グラッシング

LEEさんによる日本人へ向けた特別チューンのシェイプが終われば、次の工程グラッシングからサンディングまでを行いサーフボードの完成です。

丁度ラミネートの作業中でしたが、こちらはオーストラリアのストックボードの様です・・・

どうぜなら、日本正規品の専用グラッシングが見たかったのですが、こればっかりはタイミングなのでしょうがないですね。

ファクトリー内は迷子になるほどに沢山の部屋に別れていて、大量のサーフボードが生産されています。

あるラックを覗くと、アルトイズのお客様のボードがラミネート待ちになっていました。完成まであと少しお待ち下さいませ!

ここには日本人スタッフでサンディングをしているYUKIさんが、ステイシーの仕上げや品質管理、日本へのシッピングまでを担当しているそうです。これは海外ブランドにおいて大きな安心を意味しますので、今後とも宜しくお願い致します。

フォーム運搬用の大きなバンと社長のアダムさん。風貌は強烈ですが(笑)とても優しい方でしたよ。

短期間の航豪でしたがとても勉強になった今回のトリップです。ステイシーサーフボードの日本正規品では、日本産KIRIFLEXなど使用するフォームを選択でき、LEEさんによるシェイプ、グラッシング&サンディングまで、サーフボードを製造する全てのパートで日本特別チューニングが施されているのを、この目で確認してきました!

次回はゴールドコーストから、少し足を伸ばしバイロンベイの模様をお伝え致しますね。


【STACEY】 FACTORY MEETING 2019 #6 バイロンとMFソフトボード

滞在中はゴールドコーストより車で1時間半、オーストラリアの最東端に位置するバイロンベイへも足を伸ばしました。

比較的小さな街は、丁度良いくらいに建物と自然が調和しとても魅力的な街です。

バイロンの中心地より少し北側にある、産業エリアにはミック・ファニングがプロデュースし、アルトイズでも取り扱っているソフトボード【MICK FANNING SOFTBOARDS】のヘッドオフィスがあります。

今回はブランディングやボードデザインを開発する重要な場所へも、視察とミーティングで足を運ばせて頂きましたよ。

MFソフトボードは、初心者に最適なサイズのファンボードからロングボード・日本ではサマーシーズンに中上級者が楽しめるソフトボードと、ミックのプロディユースで人気に火が付き、数々のボードデザインがラインナップしている本格ソフトボード。

ミック・ファニングと共にボード開発をしている、ディレクターでボードデザイナーのカート・ヘンソンさん。

シビアな話もあり・・・真剣に仕事をしているのですが、皆さんやっぱり裸足(笑)

オフィスにはLSDことシェイパーのルーク・ショートさんも、ミーティングへ来られていました。

午前のミーティングが終わり、昼食を済ませ午後は近くのビーチへ撮影へ。

バイロンベイの南側、この日の風を交わすタロービーチへ到着。

広く綺麗な砂浜。遠浅のビーチブレイクは日本の波にとても似ています。とにかくゴミ1つ落ちていない美しい所でした。

ここでも、しっかりステイシーを乗り込んできましたよ。

高橋優人くんはプロサーファーでもあるので、今季のMFソフトボードのプロモーション撮影。

カメラマンは、過去に若手オージープロ達をを引き連れ撮影で来日した経験もあるという、フィルマーのライアン・ケニーさん。

強烈な紫外線ですが、砂が真っ白なので素足でも火傷しない温度です。

ウエットを着てるのは、もちろんクラゲ除け。サーフィン中も何度かブルーボトルに遭遇しました・・・・・僕は過去に腕全体を強烈に刺された経験があり、アナフィラキシーも怖いので終日ウエットスーツを着用しました。 クラゲの他に多数のイルカもいました!

バイロンベイ良い所でした。オーストラリアへトリップされる機会があれば、ぜひ足を運んでみて下さい。

オーストラリアで良く見た街路樹。バイロンベイにも沢山植えられていましたし、気になったので調べてみたら・・・ノーフォーク松といって、原産はオーストラリアのノーフォーク島。1774年にキャプテン・クックによって発見されましたそうです。名前に松が付くのに杉の仲間で葉っぱが上に向かって生えている、珍しい杉科だそうです。

数回に分けてお伝えさせて頂いた【STACEY FACTORY MEETING 2019】 も今回で最後になります。色々視察とミーティングをさせて頂いたステイシーサーフボード2019モデルも、近々アルトイズで「オーダーキャンペーン」も企画しています。

日本用にチューンナップされた素晴らしい

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